作家名:
守住貫魚
制作年:1883年
技 法:絹本着色
<四季山水図>は、子どもたちが遊ぶ田園のなかの民家を中心にして、遠方にある滝の流れる山までを、大きな空間をつくりながら描いている。日本の風景を、中国の山水画のような広大な世界に擬したものであろう。彩色法や霞、松の表現などに住吉派の表現が残っているが、それら伝統的な技法を、江戸末期から試みてきた写生を押し進めながら溶け込ませている。本図は、明治16年(1883)に制作されたものだが、明治43年(1910)
ロンドンで開催された日英博覧会に、蜂須賀正韶が出品した作品と考えられている。(「近代日本画への道程 「日本画」の19世紀」図録 1997年)