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ちとうろうせい 池塘浪静
<池塘浪静>は、明治20年(1887)の新古美術展に出品された<池水浪静>と同じ作品と考えられてきたが、最近、明治30年(1897)説が提出されている(注)。いずれにしろ、栖鳳が、円山四条派の写生を写実的に押しすすめる維新以後の京都画壇にあった方向を意識し、すでに、それを描き切る力量を得ていたことがわかる。飛びはねる鯉のリアルな描写や水面から泳ぐ魚たちが見える描写など、近い時期のものでは、たとえば師の幸野楳嶺<群魚図>(No.35)とつながる要素が見いだせる。(注)根崎光男 作品解説 「大観と栖鳳」展図録 練馬区立美術館 1997 p.165(「近代日本画への道程 「日本画」の19世紀」図録 1997年)
カテゴリー:作品
イヴ・クラインとは?【 作家名 】 1928年フランスに生まれる。1962年没する。1944−46年ニースの国立商船学校、国立東洋学校に学ぶ。また柔道を学び始める。1947年「モノトーン」の構想を得て手や足によるプリントを試みる。1952年来日、1年間滞在し、講道館で四段を得る。1954年から、モノクローム絵画の画集、風船による〈気体彫刻〉や〈スポンジ彫刻〉〈1分間の火の絵画〉などを次々と発表、1958年には画廊内部を空っぽにして白く塗った「空虚」展などを発表し、話題をまく。フランスでネオ・ダダやポップアートに相当する活動を展開したヌーヴォー・レアリスムのグループ結成式を、1960年自宅で行う。自ら「インターナショナル・クラインズ・ブルー」と名付けた、青一色のモノクロームの画面や、金箔・火・水・空気など、ギリシヤ哲学に見られる元素に発想を求めた造形、あるいは人体に絵具を塗って画面にプリントを試みるなど、彼の活動は、芸術そのものの意味を問い掛けている。デュシャンと並んで20世紀美術の最も本質的な問題に関わった作家。 |
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