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あきくさなはず 秋草花図
玉堂は、京都で学んだ四条派の画風に、東京に移ってから獲得した雅邦などの表現を融合していく。すでに<秋草花>を描く以前に、漢画風の岩壁のある風景を写実的に描き、実体感のある空間をつくりだしている。それに対してこの作品は、墨線を強調せず、四条派の写生をより写実的に洗練させようと試みたものである。また、花の背後にある川の流れを、朦朧体と響き合う表現で描き、花を対比的に浮かびあがらせている。この作品は、別にある<秋草図>と対となって描かれたものと考えられる。<秋草花>が、右上から左下へ流れる対角線をつくる構図であるのに対して、<秋草図>は逆の構図をつくっている。(「近代日本画への道程 「日本画」の19世紀」図録 1997年)
カテゴリー:作品
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バロックとは?【 美術用語 】 広義では16世紀末から18世紀初めまでの美術、文学、音楽等の様式や、時代精神を指す。美術においてはルネサンスの後にくるマニエリスムと、18世紀のロココの間にあたる。狭義ではベルニーニをその代表とする1630年頃のイタリアの建築、彫刻、絵画のことを指す。ルネサンスの成果である新しい科学技術によって、交通手段や情報伝達が発達したこの時代、人々の世界観は大きくゆらぎ始めた。古代ギリシア,ローマを模範とする考えはそのバランスを失っていく。しかし、なおかつ新たな統一を目指そうという傾向が生まれた。装飾過多であったり、形をゆがめたり、特定の瞬間に焦点をあてたり、線よりも面や光を重視したりする手法がとられるようになる。それらはおおむね、迫真性をもった劇的な表現を見せているが、この時代の精神の多岐にわたる現われ方は、けっしてひとまとめにできるものではない。この時代の作家たちとして、ベルニーニのほかに、カラヴァジオ、ルーベンス、レンブラント、フランス・ハルス、エル・グレコ、ベラスケスらがいる。 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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