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さいとうさねもりせんしゅず 斎藤実盛染鬚図
この<斎藤実盛染鬚図>は、平安末期の武将で後に謡曲や浄瑠璃、歌舞伎などの題材ともなった斎藤実盛を描いている。木曽義仲との合戦にのぞみ、死を覚悟した実盛が、老齢を隠すために鬚を染めて戦に赴くところを表したものである。西洋画を基礎から学んだ画家が、日本絵画の材料を用いながら、人物や事物を実在的に捉える西洋絵画の方法によって、古い日本の物語を絵画化している。(「近代日本画への道程 「日本画」の19世紀」図録 1997年)
カテゴリー:作品
フレスコとは?【 美術用語 】 壁画製作技法のひとつ。フレスコとはイタリア語で「新鮮な」という意味。現在では、漆喰壁に描かれた壁画の総称として用いられることも多いが、本来はそのうちで、下地となる漆喰壁がまだ乾かないうち(すなわち湿っていて新鮮なうち)に水で溶いた顔料で描いていく方法をいう。この方法では、絵具が漆喰の表層に浸透し、乾燥するにつれて固着し、壁と一体となってしまうので、壁自体が破壊されない限り存続することとなる。剥落の心配もないのでモニュメンタルな壁画を描くための最良の方法といえる。手順としては、まず漆喰で壁の粗塗りを行い、その上に小型の素描から拡大したシノピアという実寸大の下書きを行う。あるいは、カルトンと呼ばれる実寸大の下図を用意する。彩色にあたっては、その日に製作できると予定した面積だけ上塗の漆喰を塗り、その上塗りが乾かないうちに、顔料を水だけで溶いて描いていく。短時間に、しかも修正がきかないので適確に仕事が行われるため技術と修練が必要である。 |
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