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さいとうさねもりせんしゅず 斎藤実盛染鬚図
この<斎藤実盛染鬚図>は、平安末期の武将で後に謡曲や浄瑠璃、歌舞伎などの題材ともなった斎藤実盛を描いている。木曽義仲との合戦にのぞみ、死を覚悟した実盛が、老齢を隠すために鬚を染めて戦に赴くところを表したものである。西洋画を基礎から学んだ画家が、日本絵画の材料を用いながら、人物や事物を実在的に捉える西洋絵画の方法によって、古い日本の物語を絵画化している。(「近代日本画への道程 「日本画」の19世紀」図録 1997年)
カテゴリー:作品
水彩画とは?【 美術用語 】 広義には、水溶性の展色剤で練った顔料を使って制作された絵画をさす。古代エジプトのパピルス画、東洋画の紙本・絹本の類、中世ヨーロッパの彩色写本の挿絵など古くから世界各地で広く利用されてきた。狭義には顔料とアラビアゴムを練り合わせた絵具(水彩絵具という)で描いたものをいい、より狭義には、水彩絵具を透明水彩絵具と白色顔料を加えた不透明水彩絵具(グワッシュ)に分け、前者のみを指す。透明水彩は特に精選した微粉の顔料を用い粘り気が少なくなるように練ってある。水彩絵具の特性は透明なことで明るい色を表現する場合は、水で薄めるだけで、薄い絵具の層を通して画用紙その他の支持体面から光が多く反射して明るく見える。不透明水彩の場合は白を加える。単色で仕上げる水性絵具としては、茶色のビスタや、いかの墨から作る焦げ茶色のセピアを使ったものがよく知られている。18世紀から19世紀初頭のイギリスで大きな発達をとげ、特にターナーは油絵に劣らない色の明るさと鮮かさを表現する水彩技法を作り上げた。 |
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