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げっかはくろ 月下白鷺
春草は、大観とともに、線を用いない没線主彩の描法で描いた作品を発表する。「朦朧体」という悪評を得たのは、この作品が描かれた前年である。例えば、<月下白鷺>の白鷺がとまる水辺の岩は、明暗をはっきりさせて立体感をつくる一方で、輪郭線や皴法を含めて線描は一切用いられていない。狩野派を含めて、漢画系の画家は、皴法を工夫することで、岩のリアリティーをつくりだしてきた。それら流派の様式と関わった手法を用いず、描写する試みが行われたことになる。いったん、自己につながる伝統を断絶させることで、結果的に新しい表現を生みだす出発点となったといえるだろう。(「近代日本画への道程 「日本画」の19世紀」図録 1997年)
カテゴリー:作品
トレドとは?【 作家名 】 メキシコ、オアハカ州に生まれる。国立デザイン・工芸学校「ラ・シウダデラ」の自由版画工房に通う。1959年、テキサスで初の個展を開く。1960年ヨーロッパに渡り、パリでウィリアム・ヘイターの版画工房に学ぶ。1965年メキシコに戻り、油彩、版画陶器の制作の他、タペストリーのデザインも手がける。1981年から82年にかけて、陶器の制作のためにニューヨークに滞在する。その後、再びメキシコに戻る。洗練された中にも、インディオ文化に根ざすと思わせるような独特の形態と色調で、神話や動物などを描く。また、ブロンズ、木、土、亀の甲羅、カニのはさみなど様々な素材を用いた幅広い制作でも知られる。(「パリ・日本・メキシコ 埼玉県立近代美術館所蔵作品による」図録 1992年) |
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