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さかいのあいおいばし

堺の相生橋

作家名:松宮芳年
制作年:1911年
技 法:軸装・絹本著彩
この作品は第16回新古美術品展で3等賞を受けたもので、画題である相生橋は堺、寺地町の西端にあり、新地と寺町を結ぶ運河に架かる橋である。煉瓦を積み上げた河岸風景は忙しく立ち働く庶民を点景に取り込み、洋画の影響を見せて明るく新鮮だ。鮮やかな群青に塗られた河面を大きく取り込むことで逆に空の青さと広さを表現している点に、近代的な感覚に裏付けられた巧みさを見ることができる。(「京都の日本画−京都画壇の俊英達−」図録 2001年)


カテゴリー:作品
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狩野芳崖とは?【 作家名 】

1828年長門(現在の山口県)に、長府藩御用絵師、狩野晴皐の長男として生まれる。1888年没する。幼名は幸太郎。はじめは、父に指導を受け、皐隣と号した。19歳のとき江戸に出て、木挽町狩野家、狩野雅信に入門。弟子頭(塾頭)となる。雪冬や雪村などの他、南宋の馬遠や夏圭(かけい)なども独習。同門には、橋本雅邦木村立嶽がいた。万延年間の江戸城本丸御殿修復では、天井画を担当。幕末は、国元で国事に奔走するが、明治10年(1877)上京。苦しい生活のなかで制作を続け、内国絵画共進会などに出品。フェノロサに才能を見いだされ、その指導のもとに制作し、晩年期は、明治17年(1884)に結成された鑑画会を中心に活躍。文部省御用掛、図画取調掛雇をつとめ、東京美術学校設立に尽力した。(「近代日本画への道程 「日本画」の19世紀」図録 1997年)

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