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がいしゅつまえ 外出前
この作品は夏の外出前に身支度をする女性を描いたもので、絵専卒業作品である。鏡台と顔を見せずに身づくろいをする女性の取り合わせは、彼の美工卒業時に土田麦僊が発表した絵専の卒業作品「髪」を強く意識したものといえる。黒髪と白い二の腕のなまめかしい表現は作者の早熟な感性をうかがわせるが、縦構図を生かした幾何学的な構成は、画面を縦に3分割した中央部分に要所をまとめて、うまく主題である女性に視点を導く工夫をしている。繊細な描写力や緊密な構成力を持ちながら卒業後目立った活動の痕跡がなく、画壇での発表が見られないのは不思議でもあり、残念な画家である。(「京都の日本画−京都画壇の俊英達−」図録 2001年)
カテゴリー:作品
ビュランとは?【 美術用語 】 銅版や木口木版を彫るために用いる彫刻刀。全長約12cmの鋼鉄製の棒で、刃先は斜め45度に切断され、菱形か正方形の断面を持っている。他端から全長の3分の1の部分で折れ曲がっており、その先に木製の握りがついている。使用法は、指で先端の方向を定めながら、握りを手のひらで押し、版面に水平に近く彫り進める。刃先はV字型に版面に食い込み、明快で硬質な線が刻まれる。抵抗の大きいビュランを自在に操り、髪の毛の数分の1の線からあらゆる太さの線までを彫刻するには相当の熟練を必要とする。ビュランは、銅版画の中でも直刻法によるエングレーヴィング版画、そして木口木版画の中心工具であって、鋭い刻線によって繊細で精密な表現を可能にする。ところで、木口木版画も含めて線刻彫版画をエングレーヴィングと総称するが、またこの彫刻刀の名をとってビュランと呼ぶこともある。 |
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