ぐるぐるアートワード
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ぐるぐるもくじ


石鹸の道d)行為の断片”標的”



石鹸「モンサヴォン」(ジャン・カルリュと共作)



石膏のトルソと花



雪舟坐像



雪中孤鹿、雨中曳牛



雪中芭蕉図



雪後



背中を見せた女



せのひくいおれんじはまんなかあたり



蝉丸



セリュジェ



『セルフポートレート』



セルフポートレート



千秋万歳図



センストレム



「宣誓」に着手した時の3つの手の習作



板を支える両手、3パターンの下向きの手、2つのその他の手の習作



「宣誓」の為の2つの手の習作、前腕を持ち上げている人物の右側部分、4つの足の習作



センターピース



センターピース、あるいは燭台


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 作家(1701)

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せそうさんだい

世相三題


作家名:堂本印象
制作年:1921年
技 法:軸装・紙本淡彩 軸装・絖本墨画 軸装・絹本著彩
印象は京都のひと。本名三之助。明治43年美工図案科を卒業し、一時図案の仕事についたが、画家を志し絵専に入学、研究科に進む。西山翠嶂に師事し青甲社に入った。大正8年第1回帝展に「深草」が初入選。以後帝展・新文展・日展に出品する。昭和5年から美工の、昭和11年から絵専の教職についた。また昭和9年には東丘社をおこし後進の指導にあたり、昭和36年には文化勲章を受章している。この特異な三部作の各々に題名はないが、その画題を推察することは可能である。淡彩の一幅は禅家に好まれた「瓢箪鯰」の画題で、双方滑りやすいものである瓢箪で鯰を抑えようとする図である。いっこうに要領を得ないという意味らしい。また、墨絵の一幅は『日本霊異記』にみえる「人畜に履まるる髑髏救い収められ、霊しき表を示して現に報ずる縁第十二」に取材したと思われる。高麗の僧道登が道で人やけものに踏まれる髑髏を悲しみ、樹上に置かせたところ恩返しを受けたという説話である。そして著彩の一幅は狂言に知られる「釣狐」に取材したらしく、伯蔵主という僧に化けて猟師のもとを訪れる狐を描いたものであろう。これらの説話が「世相」の題名のもとに組み合わされた真意は不明だが、当時の世情に対する風刺の意味があったことは間違いない。(「京都の日本画−京都画壇の俊英達−」図録 2001年)


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けんさくけっか

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徳島県立近代美術館2006