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たんそんぼあい 蜑邨暮靄
この作品は、第1回帝展審査員の曼舟が、「海−日出後・日没前」と題して出品した海の風景二題の作品のうち「日没前」を改題したものである。日暮れの漁村の入り江、瀬戸内海にあるような風景であるが、明るい余光が画面に感じられるように表現されている。石井柏亭が「日本画でまともに光を取扱うのは随分難しく且つ損かもしれない」とこの作品を評したが、新しい日本画を志す意欲を見ることができよう。(「京都の日本画−京都画壇の俊英達−」図録 2001年)
カテゴリー:作品
フォトグラムとは?【 美術用語 】 写真の特殊技法。カメラを用いずに、感光紙と光源のあいだに、透明、半透明、不透明なさまざまな物体をおいて露光させてつくるシルエット写真。これによって抽象的なイメージを構成することができる。光源にはろうそく、マッチ、懐中電灯、写真の引伸し機などを用いる。1921年頃から、前衛写真の先駆者であるマン・レイ(1890〜1976)や、ハンガリーの彫刻家・デザイナーで光と造形の関係を追求したモホリ=ナジ(1895〜1946)、ダダのメンバーであるトリスタン・ツァラ(1896〜1963)、クルト・シュヴィッタース(1887〜1948)などにより試みられた。日本では、瑛九(えいきゅう.1911〜1960)による作品が有名である。なお、写真技法ではあるが、この手法では、出来上るプリントは、当然のことではあるが1枚に限定され、通常の写真のように複数製作することは出来ない。 |
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