作家名:
富岡鉄斎
制作年:1887年
技 法:紙本墨画 屏風(四曲一隻)
本作品は、鉄斎が51歳の時に京都の円通寺(臨済宗妙心寺派)で描いた作品である。普陀落迦山は、中国淅江省定海県の東の海中にある観音の霊場で、作者は同題の作品をいくつか制作している。その中でも本作品は、墨一色で描いた四曲一隻の代表的作品である。山の形や波の表現など構図の面白さは言うまでもないが、力強くすばやい筆致が、この作品をより生き々と気迫に満ちた魅力あるものにしている。(「日本の美−再発見 富山県水墨美術館収蔵作品集」 2005年)