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つち earth powder Arhus Silkeborg 2000-01 土 earth powder Arhus Silkeborg 2000-01
自然を相手に様々な表現を行うランドアート(アース・ワーク)は、一九六〇年代の末からイギリスやアメリカを中心に始まった。日本におけるランドアートの旗手、大久保英治の制作を特徴づけるのは自然を歩き続けることである。長い歴史や文化、伝統、そして交流の足跡が積み重なった世界各地を歩き、そこで出会った自然の素材を用いて制作する。大久保は、日本と韓国の歴史の交流点である対馬でのプロジェクト(「国境と間の国」一九九四年五月二十三日−六月十八日 児玉画廊)あたりから、本に関わる作品を制作している。展覧会の図録やパンフレットを用いて、その土地で見つけた土や枝、葉、羽などを貼り付けたり、図録に穴をあけてその中に収めたりするものである。展覧会終了後、その記録である印刷物に、その記憶や体験を反芻しながら、大切に封じ込めるのである。今回出品する三点もまた、それぞれ展覧会に関わる作品である。〈土〉はデンマークのオーフスとシルケボーでのプロジェクト(二〇〇一年一月二十七日−三月二十五日 シルケボー芸術センター)についてのもの。指を使ってその土地の土で描いた短い線がページを追うごとに一つずつ増えて行き、最後に個展のパンフレットが現れる。プロジェクト全体を象徴する「パンフレット」に向かっての歩みが、簡素なページ進行でストイックに語られている。いずれも和様の折れ本の形を用いている。ジャバラを畳み、またそれを長々と開く。細部と全体を常に行き来できる形式となっている。リチャード・ロングが自らのプロジェクトを記録した写真による本を多数制作したように、基本的に作品があとに残らないランドアートにとって、本は相性の良い表現媒体である。しかし、大久保の本は単に表現行為の記録集ではない。また、構想メモやスケッチに類する制作のための生の素材集でもない。それは、過去をさかのぼり、来るべき表現を暗示しながら表現行為の根本へと向かう架け橋なのである。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)
カテゴリー:作品
トリエンナーレとは?【 美術用語 】 「3年ごと」の意味。3年ごとに開かれる展覧会をいう。最も古いのは、1929年に始まった「ミラノ・トリエンナーレ」である。ミラノ・トリエンナーレは、3年に1度開催される国際デザイン美術展。1923年モンツァで開かれた国際装飾美術展が発展したもので、第3回まではビエンナーレ(隔年に行われる展覧会形式)制で、第4回以降、現在のトリエンナーレの形式をとるようになっている。正式には、「国際装飾および現代工業美術トリエンナーレ展」といい、日本は第11回展から参加している。このミラノ・トリエンナーレは、デザインを中心とした国際展であるが、その他にさまざまなジャンルのものがあり、新しいものでは、美術を中心とし、ボンベイで開催される「インド・トリエンナーレ」がある。 |
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