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ひがし-きた 東−北
キャンバスに絵を描くという行為そのものを愛し、それを追究することがラウル・ドゥケイザーの基本的な芸術に対する姿勢である。それゆえに彼はあらゆる意味において画家であると言われている。ドゥケイザーの作品には物語性もなく、解釈の入り込む余地もない。ただ造形的な感覚に訴えかける作品である。しかし、一見抽象的で無対象に見えるその作品は、実はそのほとんどは具体的な事物から出発しているのである。彼はまた、描くという過程をその作品の中に見せる。作品をストックしておいて後年になってから見直し、手を入れることもよくある。まるで作品を完成したとみなすことを恐れているようにさえ見える。「絵を描く」ということは彼にとってはひとつの哲学上の問題となっているのである。(「ベルギー現代美術展」図録 1994年)
カテゴリー:作品
木口木版とは?【 美術用語 】 版画技法。立木を輪切りにした切り口(木口)を版面とする。版木には黄楊(つげ)や椿(つばき)等の堅い木が使われ、銅彫版と同じく、堅い版材に鋭い線を刻むことのできるビュランやノミによって彫版する。インキは粒子の細かいオフセット印刷用・銅版用・石版用等、油性インキを用い、彫り残された凸部にローラーで均一にインキをのせる。紙は薄手のものが刷り易く、バレンや、より細かい調子を出すためには金属ベラで強く印刷する。特徴は、繊細で精密な表現が可能なこと、また版が堅牢なので大部数印刷にも適していることである。18世紀末に英国人ビューイックが創始したとされる。日本では1887年に伝えられ、教科書や新聞の挿絵等、実用面で広く普及したが、写真製版が発明された後、衰退していく。芸術的な木口木版の制作では山本鼎や長谷川潔などが有名。ところで、木口木版に対して、縦挽きした切り口(板目の表われる面)で制作するものを板目木版と呼び、西洋と逆に日本で木版画といえば、こちらの方が一般的である。 |
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