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すいよくするひと

水浴する人

作家名:ハンス・クリスチャンセン
制作年:1895頃
技 法:パステル、グアッシュ
ドイツのユーゲントシュティール運動に関係し、主に装飾品デザイナーとして働いていたクリスチャンセンだが、応用美術だけでなく、多色刷石版画やパステル、ステンシル画の作品も多く制作している。同時代のナビ派象徴主義の画家たち同様、クリスチャンセンの絵にも、女性が主人公として登場する場面がほとんどである。この作品でも、単に水浴する女性を描いたというより、海と隠喩的に関連づけられることの多い女性を象徴的に描いていると言える。また、象徴主義文学に基づいている可能性も高いが、出展は定かでない。波が画面の大部分を覆い、装飾的な模様となっている点、高く立ち上がった波を静止して描いている点などに日本美術における波の描写との相似が認められる。(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録)


カテゴリー:作品
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古典主義とは?【 美術用語 】

語源は、古代ローマ市民の最高階級を意味するクラッシクス(classicus)。美術、文学、音楽、建築など広い分野にわたって使われ、明晰な秩序に基づく完成された表現を目指す様式傾向や芸術理念を意味する。17世紀フランスで芸術理論として高められ、現在では一般的な様式概念としても、歴史上のある特定の時期を示す概念としても用いられる。様式概念としての考え方としては、バロックに対立する表現様式として見る立場と、アルカイスム−古典主義バロックと展開する様式発展の一つと考える立場があるが、いづれもアルカイスムの素朴で生硬な表現やバロックの激しくダイナミックな表現に対して、合理的秩序に基づく統一性、安定した構築性、調和のとれた静かな表現等を古典主義の特質として挙げている。代表的な時代としては、紀元前5世紀のギリシア、ルネサンス、17世紀、18世紀末から19世紀初頭にかけてのフランスがある。様式概念として広く捉えた時、日本美術などの西欧美術以外の芸術に古典主義の時代を見い出したり、ピカソの「古典主義時代」など個人の様式に適用することがある。

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