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しょさいのどんきほーて 書斎のドンキホーテ
この小品は、ドラクロワがスペインの画家たち、とりわけベラスケスに魅了されていた時期に描かれた一つ。ラマンチャの郷士が騎士道の書物を読みながら、時代離れした英雄的な行為を夢想しており、司祭、家政婦、召使いが、彼を現実に呼び戻そうとしている情景である。しかし、こういう場面はセルバンテスの物語中にはなく、画家が異なる出来事を結びあわせて、画中で作り上げた架空の状況設定であろう。(「近世フランスの絵画と版画−東京富士美術館コレクションによる」図録 2002年)
カテゴリー:作品
ウジェーヌ・ドラートルとは?【 作家名 】 版画家で出版業者の父、オーギュスト・ドラートルの息子として生まれた彼は、当時の最も優れたグラフィック・アーティストたちの仕事ぶりを見ながら、家業をおぼえていった。彼は自分が住み、仕事をしていたモンマルトルという場所の土地柄と活気を好み、版画の制作に活かしている。1890年頃、日本の多色刷版画に刺激されて、多色刷エッチングを試みはじめた。ドラートルはとりわけマクシム・モーフラやリヒャルト・ランフト、スタンランらにエッチングを教え、19世紀末に数多くのオリジナル版画を印刷した。1896年、S・ビングのギャラリー「アール・ヌーヴォー」に13点の版画を出品したが、おそらく彼の日本美術コレクションはビングを通じて作り上げられたものと思われる。1899年、多色刷版画協会の一員となり、その年次展に出品された版画の多くを印刷した。(P.F.)(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録) |
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