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かわべのふうけい 川辺の風景
画面に横たわる川面。遠方には木立の緑と青い空。釣り人が一人、川辺に佇んでいる。あひるの群れが、作品全体の平和で穏やかな印象と調和している。視点は、常に地面に近く低い安定した位置から風景を捉える。まさに彼の描く川の景色の典型である。1857年に小舟を買い、故郷に近い川のそばに移住。晩年にはフランス各地の川の景色をもとめて旅し、よく小舟の中から水面の風景を写し取っていた。本作は、そうした彼の趣向を反映しているといえる。(「近世フランスの絵画と版画−東京富士美術館コレクションによる」図録 2002年)
カテゴリー:作品
未来派とは?【 美術用語 】 20世紀初頭、イタリアを中心に興った芸術運動。1909年2月20日、詩人マリネッティがパリの日刊紙『フィガロ』紙上に最初の「未来派宣言」を発表し、10年3月8日ボッチョーニ、カルラ、ルッソロ、バルラ、セヴェリーニがトリノの劇場で観衆を前にイタリアで最初の未来派運動宣言を行なった。新時代はそれにふさわしい生活様式と表現を必要とするとし、いっさいの過去を精算して速度とダイナミックな力の渦巻く機械文明の感覚を力強く表現することを主張した。造型の観点からは、対象の物質性を破壊してキュビズムから得た同時代性の思想を画面に定着し、運動の表現に新たな道を開いた点が注目される。運動としては1915年頃までで終ったが、ダダをはじめ20世紀芸術の諸運動に与えた影響は少なくない。印刷物を通じた幅広い広報活動をおこない、大正10年代の日本の美術・文学にも多くの影響を与えた。 |
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