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さんみっしぇるきょう サン・ミッシェル橋
1907年から1908年にかけて、ユトリロの病気はすっかりよくなっていた。彼の芸術は初期の時代が終わりモンマニーの時代に入っていた。 それまでとは色調がまったく変わり、画面は入念に練り合わされた絵具で覆われるようになった。 ユトリロはその絵具によって色価を調和させた。絵具は拳で打ち付けたように画面上ではち切れている。そこでは白が主要な色になった。それはなんと美しい白であろうか。 建物の白い壁を見た通りに描こうとしてジンク・ホワイト(ユトリロは白にはこれだけしか使わなかった)では満足がいかないときは、ほかの色を混ぜるようになった。 レアリスムにのめり込んだユトリロは、古びた石を描くのにいろいろ工夫をこらしたあげく石の上の本物の苔を画面に張りつけることができたらいいのにと嘆いている。 このころがユトリロの最初の転換期であり、そのすぐ後に白の時代がやってくる。そこでは生の白が白亜のままではなく、画面に響く黒や褐色と対置された絹のような灰色、やわらかな薔薇色や深い青で包まれるようになった。(K.S.)
カテゴリー:作品
コラージュとは?【 美術用語 】 「糊による貼付け」の意味。キュビィスムのパピエ・コレ(貼紙)の発展したもので、もともと相応関係のない別々の映像を最初の目的とはまったく別のやり方で結びつけることによって、異様な美しさやユーモア、非現実的な要素を絵画にもちこんだ。マックス・エルンストをはじめとするシュルレアリスムの作家たちが1920年代からよく利用し、よく知られる作品としてシュヴィッタースの〈メルツ〉やエルンストの〈百頭女〉〈慈善週間〉などが制作された。その後、この手法は、現実の多様性を画面に取り込むための有効な手段の一つとして、ネオ・ダダやポップ・アートなど20世紀の美術が広く用いている。 |
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