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版画集『大鴉』『大鴉』表紙



版画集『大鴉』胸像の上の大鴉−「パラスの像へと降り立った……」



版画集『大鴉』飛翔する大鴉:書票



版画集『大鴉』窓辺にて−「ここに私は鎧戸を開け放った……」



版画集『大鴉』椅子−「床の上に漂いつつ横たわるその影……」



版画集『大鴉』ランプの下で−「嘗て物寂しい真夜中に……」


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らぱん あじる

ラパン・アジル


作家名:モーリス・ユトリロ
制作年:1912年頃
技 法:油彩 キャンバス
ユトリロはこの酒場をオーカー色を主にして新たに描き直している。彼の抱える問題はすべて、この色に包み込まれている。ラパン・アジルはサン・ヴァンサン墓地を登った所にあり、ユトリロはそこで死への不安を癒すために酒を飲んだ。周りは静かで、にぎわうのは夜であった。窓があいているのは、月の光に愛撫されるためのように見える。ユトリロにとってラパン・アジルは「選ばれし場所」であった。 「偉大であまりにもろい、悲しきユトリロよ! それなのに我々の誰一人として、とてもありきたりとはいえないようなドラマの中で彼がもがき苦しんでいることに気づかなかったし、なによりも、後に彼の名声を確かなものとする傑作を創り出していることに思いも及ばなかった」(フランシス・カルコ) 夜が深まったころユトリロは独り、新たに生を紡ぎ始め、震える手でオーカー色の光が輝き出るキャンヴァスを愛撫するのである。(K.S.)


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徳島県立近代美術館2006