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どんれみのじゃんぬだるくのいえ ドンレミのジャンヌ・ダルクの家
ユトリロは何度か旅行をしているが、天空からの声を聴いたという純なるジャンヌ、美しきジャンヌに出会う巡礼の旅にも繰り返し出かけている。大きなサイズの画面に描かれた、ジャンヌ・ダルクが生まれたこの家には、ユトリロの彼女への愛が込められている。 周りの木々、訪れた人たち、空、そしてそれらすべてに燦々と注ぐ日差しは楽しげである。 母シュザンヌ、純なるジャンヌ、自らのうちに肖像画になるような素質をもった近寄りがたい女性たちが、ユトリロにとって純粋さと高貴さの象徴であった。そうした神話に立ち向かおうとすればできた者にとって、それは不幸なことであった。 ユトリロは、緑色のアプサントや赤いボルドー・ワインに身をとろけさせたように、聖なるものを瞑想することで我を忘れた。ユトリロは酒を飲むのと同じように、命がけで絵を描いた。彼は真の勝利は絶え間ない闘いから生まれると考えていたのである。 この作品は、一つの休息であり瞑想であり、それは「彼の声に似たざわめきを包む、聖なる次元に築かれた沈黙」である。(K.S.)
カテゴリー:作品
抽象表現主義とは?【 美術用語 】 主として第二次大戦後のアメリカで開花した非幾何学的な抽象美術を指して、1950年頃から一般に用いられるようになった言葉。カンディンスキーの1910〜14年の絵画に対して使われたのが最初らしいが、1946年、アメリカの画家、アーシル・ゴーキーとジャクスン・ポロックの作品に対して使われるにおよび流行語となり、たちまち他のニューヨーク派の画家の作品にも拡大されて、抽象的でなくても、表現主義的でなくてもそう呼ばれるようになった。そのため、批評家のハロルド・ローゼンバーグは「アクション・ペインティング」という概念を導入したが、この語は当時支配的な実存主義的な意味合いが強調されており、今日ではあまり用いられない。代表的作家としては、マーク・トビー、デ・クーニング、マーク・ロスコなどがあげられる。各人の作品はあまりに多様であるが、強いて要約すれば、即興的、エネルギッシュ、自由な技法を用いて、既成の因襲的な良き趣味を満足させるよりも、人々の物の見方に衝撃を与えることを望んだ非イメージ的で反形式的な絵画といえる。 |
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