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あんぐれーむのじょうへきあと アングレームの城壁跡
ユトリロはベルギーの銀行家の未亡人で、彼の作品を収集していたリュシー・ポーウェルと結婚したばかりであった。二人はアングレームにある“ドゥース(甘美な)・フランス”に住んだ。ユトリロはリュシー・ポーウェル(世間はリュシー・ヴァロールという劇作家で画家としての名で彼女のことを知っていた)の人柄に、ずっと出会いたいと思っていた、心遣いに満ち愛情豊かな女性を見いだした。ふたりは、彼が見つけたパリの南西のこの家に住んだ。海の風のままに、昼間と夕暮れの光で変化する空の美しさに誘われ、ユトリロは今まで以上に絵に打ち込んだ。 この作品では、すべてがよく見られ、考えられ、分析されて、微妙な調子の色彩でまとめられている。木々は葉を繁らせて光を反射し、人々が“信仰の家”として造形的な歌をうたっている。 その人物は空中に浮揚していて、足が地面についていないように見える。木々の葉からは、ユトリロが念を入れて描いたことがよくわかる。観る者の目は、緑色の濃淡による厚いマチエールの「葉に吸い込まれていく。広くとられた空によって奥行きが生まれた空間には風が流れているのが感じられる。(K.S.)
カテゴリー:作品
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ダリとは?【 作家名 】 1904年スペインに生まれる。1989年没する。1921年マドリードのサン・フェルナンド王立美術アカデミーに入るが、突飛な行動を繰り返し、26年には退学処分となる。はじめは未来派やキュビスムに興味を持ったが、そのうちに、デ・キリコやとりわけフロイトの『夢判断』に強烈な影響を受ける。そして自ら「偏執狂的批判的方法」を発見し、精密な写実と幻想とを結びつける独自の様式を生み出した。1927年にはパリに行きピカソと知り合った。1929年から30年には友人ブニュエルと〈アンダルシアの犬〉等の映画を作る。1929年パリの個展によってシュルレアリスムの一員に加えられるが、34年、ブルトンとの不仲から除名される。第二次世界大戦中の1940年にアメリカに亡命し、名声を得る。1948年にはスペインに戻り、版画や宝石デザインなどの分野でも活躍、商業的な成功も得た。スキャンダラスなその生涯は、彼の評価を分けてはいるが、ある意味で今後のシュルレアリスムの存続を考える上での鍵を握る人物の1人であるといえよう。(「なぜか気になる人間像 徳島県立近代美術館所蔵名品展」図録(埼玉県立近代美術館)1992年) 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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