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あんぐれーむのじょうへきあと アングレームの城壁跡
ユトリロはベルギーの銀行家の未亡人で、彼の作品を収集していたリュシー・ポーウェルと結婚したばかりであった。二人はアングレームにある“ドゥース(甘美な)・フランス”に住んだ。ユトリロはリュシー・ポーウェル(世間はリュシー・ヴァロールという劇作家で画家としての名で彼女のことを知っていた)の人柄に、ずっと出会いたいと思っていた、心遣いに満ち愛情豊かな女性を見いだした。ふたりは、彼が見つけたパリの南西のこの家に住んだ。海の風のままに、昼間と夕暮れの光で変化する空の美しさに誘われ、ユトリロは今まで以上に絵に打ち込んだ。 この作品では、すべてがよく見られ、考えられ、分析されて、微妙な調子の色彩でまとめられている。木々は葉を繁らせて光を反射し、人々が“信仰の家”として造形的な歌をうたっている。 その人物は空中に浮揚していて、足が地面についていないように見える。木々の葉からは、ユトリロが念を入れて描いたことがよくわかる。観る者の目は、緑色の濃淡による厚いマチエールの「葉に吸い込まれていく。広くとられた空によって奥行きが生まれた空間には風が流れているのが感じられる。(K.S.)
カテゴリー:作品
トーマスとは?【 作家名 】 1926年ミシシッピー州生まれ。生来、音楽と美術の才能に恵まれていた。1971年に墓堀の仕事をやめて音楽と美術に専念し始める。ブルースの一流ギター奏者であり、粘土彫刻家だった。彼の彫刻は、粘土で成形した人頭で、不気味なまでのリアリティーが漂う。“Black Folk Art in America:1930−1980”展でも彼の作品が紹介されたが、そのオープニングでは彼のブルース演奏も行われた。1993年逝去。「10歳の時、祖母を怖がらせる頭蓋骨を作った。祖父も外に出せ、と命じた程、うまく出来ていたよ。」(「アート・イン・パラダイス−アメリカのユニークな作家たち」図録 2001年) |
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