![]() |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| データベースを使った楽しいサービスです。文中のキーワードをクリックすると、解説文があらわれ、同時に検索結果が表示されます。ぐるぐるキーワードをたどって遊んでみてください。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
せざんぬ、きゅうさいいんのれいはいどう セザンヌ、救済院の礼拝堂
「……ユトリロとは違って、シュザンヌ・ヴァラドンが抱いていた強い不安や恐怖が話題になることは決してないであろう。しかし私は、彼女がある日のお昼時にルーヴル河岸にある私のアパルトマンに突然やってきて、留置場でサン=タンヌ病院に送致されるのを待っているユトリロを助け出してほしいと懇願したことを覚えている。酔っぱらうのはユトリロにとって毎度のことであったものの、このときはいつになくひどく酔って極度の興奮状態になり、当直の医師は“振戦譫妄”で重大な結果を招く恐れがあるから即刻入院させるようにとの診断をくだしたのである。『あなたは彼のことをよくご存じでしょう。これを見てください』と、ヴァラドンは強い口調で言った。彼女は抱えてきたユトリロの最近のグワッシュを絨毯の上に広げ、そのうちの1枚を手にした。『こんな素晴らしいものを描けるのに、頭がおかしいなんてことがありますか!お願いですから、私と一緒に来てください。留置場の医者に会って、診断が間違っていることを知らせてやりましょう。マスコミにも気を配りますよ。ユトリロを助け出せるなら、グワッシュをほしいだけ差し上げましょう。息子はもっと書きますよ……もっといいグワッシュを。そして目を離さずにいる記者連中の所に、自分からそれを持っていくことだってするでしょう……』」(K.S.)
カテゴリー:作品
表現主義とは?【 美術用語 】 20世紀の初頭にドイツでおこった芸術運動。印象主義への反動と考えられる。つまり作品は自然が人間に入ってくる印象(impression)ではなく、人間の精神的なものの外への表現(expression)である、という考え方に立っている。1905年にドレスデンで「ブリュッケ(橋)」というグループが結成された。キルヒナー、シュミット=ロットルフなどの他、ノルデも短期間参加した。原色を多用した激しい色の対比や、線そのものの表現力を生かしたその画面は、抑制に反抗する。創造への衝動をあらわしている。1911年にはキュビズムをとり入れた表現主義的な活動をしたグループ「ブラウエ・ライター(青騎士)」が結成された。短期間の活動ではあったが、マルク,カンディンスキー,クレーらを輩出した。そして第一次世界大戦後は、これらの画家たちはそれぞれ独自の活動を展開していく。なお、フランスにおける表現主義的な活動は、フォーヴィズムと呼ばれ、日本の近代絵画にも影響を与えた。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||