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さのわのとおり サノワの通り
「親愛なる読者諸賢、ここで僕の存在というものをまとめてみれば、それは結局のところ僕がすごく好きな自分の芸術から生まれる大きな喜であると、一面ではこういうことができる。とはいっても、もう6カ月以上にわたって僕をがんじがらめにしている、ひどい過労で今はくたびれ果ててはいるけれど。ああ、僕の人生では、運命の悪魔が精神的にも道徳的にも肉体的にも僕を好きなように苦しめるように定められているのだ。その悪魔というのは、陰湿に人を裏切り、気を滅入らせ、地獄を味あわせる酒なのだ」(K.S.)
カテゴリー:作品
ベラとは?【 作家名 】 ザイール南部にあるシャバ州の中心都市であるルブンバシ(旧エリザベトビル)は、銅やコバルトの産地として世界的に知られている。第二次世界大戦中にブラザビル(現コンゴの首都)で、軍務として現地の美術の保護に携わっていたブルターニュ出身のフランス人画家ピエール・ロマン=デフォッセが、チャド出身の従兵ベラを連れて、この地に入ったのは戦争末期のことであった。アフリカ人の芸術を保護、奨励することに深い関心を寄せていた彼は1944年、現地の人々を相手にしたアトリエ〈ル・アンガー〉を開設する。その最初のメンバーのひとりがベラであった。〈ル・アンガー〉では、デフォッセはただキャンバスと絵の具、それに場所だけを提供して、主題も構図も一切教えずに、もちろん西洋美術の画集に手を触れさせることもなく、もっぱら現地の人たちの自発性に委ねたといわれている。指先を使うベラの点描画法などは、実に個性的な手法であった。(「同時代のアフリカ美術」図録 1996年) |
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