ぐるぐるアートワード
データベースを使った楽しいサービスです。文中のキーワードをクリックすると、解説文があらわれ、同時に検索結果が表示されます。ぐるぐるキーワードをたどって遊んでみてください。
ぐるぐるもくじ


版画集〈耶蘇十二使徒板画柵(不来方頌、大恩世主十二使徒板画鏡柵)〉2. バルトロマイ 波流戸呂舞の柵



版画集〈耶蘇十二使徒板画柵(不来方頌、大恩世主十二使徒板画鏡柵)〉3. アルバヨの子ヤコブ 或婆夜の子 屋仔舞の柵



版画集〈耶蘇十二使徒板画柵(不来方頌、大恩世主十二使徒板画鏡柵)〉4. ヨハネ 世跳の柵



版画集〈耶蘇十二使徒板画柵(不来方頌、大恩世主十二使徒板画鏡柵)〉5. ペテロ 遍天呂の柵



版画集〈耶蘇十二使徒板画柵(不来方頌、大恩世主十二使徒板画鏡柵)〉6. アンデレ 案出禮の柵



版画集〈耶蘇十二使徒板画柵(不来方頌、大恩世主十二使徒板画鏡柵)〉7. トマス 登増の柵



版画集〈耶蘇十二使徒板画柵(不来方頌、大恩世主十二使徒板画鏡柵)〉8. マタイ 馬鯛の柵



版画集〈耶蘇十二使徒板画柵(不来方頌、大恩世主十二使徒板画鏡柵)〉9. マフテヤ 摩手也の柵



版画集〈11人のポップ・アーチストII〉4. 夢想



版画集〈11人のポップ・アーチストII〉11. タバコ・ローズ



版画集〈壁〉パラシュートのある壁(表紙)



版画集〈壁〉壁と人間 扉



版画集〈壁〉1. 絵解きの壁



版画集〈壁〉2. 鳥のいる壁



版画集〈壁〉3. 壁のなかで動けなくなった人間



版画集〈壁〉4. 壁のあいだを通り抜けている



版画集〈壁〉5. 壁の前のダンス



版画集〈壁〉6. 口ひげを生やした人のいる壁



版画集〈壁〉7. 人間と壁



版画集〈壁〉8. 壁の前で用を足す人たち


<前 (120/186ページ) 次>

●もくじのさくいん

    

    

記事カテゴリ

 すべて

 作家(1701)

 作品(1851)

 美術用語(163)

 その他(1)


もーりっつぶるくですいよくするじょせいたち

モーリッツブルクで水浴する女性たち

作家名:エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー
制作年:1909-10年
技 法:多色(5版)木版 和紙
20世紀初頭のドイツの美術思潮を支配したのは表現主義である。それに先立つフランスを中心とした印象主義は、外界の対象を自らの内に映しとること、すなわち外から内へという方向性を持っていたが、表現主義はそれとは逆に、内面の感情や理念といったものを外へ向かって表出していくこと、すなわち内から外へという方向を持っていた。 キルヒナーは、このドイツ表現主義を担った重要なグループ「ブリュッケ」の主要メンバーである。橋という意味のブリュッケという言葉には「一つの岸辺からもう一つの岸辺へとつないでくれる」という意味が込められている。 ブリュッケは、1905年に結成され、13年には解散した。この作品は、その最盛期にあたる1909年から10年の作である。当時、原始美術の素朴な形態に興味を引かれていたキルヒナーは、水浴する人々をテーマにした一連の木版画を制作した。遠近法に基づいた奥行きや空間のとらえ方は、ここでは否定された。そのために、人体も背景も同じ平面上で響き合っている。また、人体の各部分は、理想的なバランスがあえて崩されていて、ぎくしゃくとしたものとなっている。簡潔な形態は、素朴な力強さを持っており、青、赤、黄、緑、黒といった強い色面がそれをさらに強調している。 これらの形態や構図、色遣いは、もっぱら作り手の内面からわき上がってくる要請に応じて生まれたもりであった。それらは、外界の事物を写し取ろうという態度からは決して生じないものなのである。 さらに、これが木版画であることが重要である。木版画という技法が本来もっている、形態や色彩の素朴で力強い表現力が、制作意図とうまくかみ合い、この作品は生まれたといえるだろう。制作技法と作り手の感性の幸福な出合いをここに見ることができるのである。


カテゴリー:作品
  いまクリックまたは、検索したキーワードの解説

ラムとは?【 作家名 】

アイオワ州ティプトン生まれのラムは、ノードフェルト同様、ジャポニスムの真っ只中、シカゴのアート・インスティテュート・アートスクールで学んだ。初めて実験的な木版画を制作したのは、日本への新婚旅行で木版の道具を手に入れた後の1905年頃である。1907年に再び日本を訪れたラムは、今度は彫師の伊上凡骨(1875−1933)の下で3カ月間、伝統的な木版画の工程を学び、その後3年間はその手法を生かしてアメリカで制作した。1911年から1912年にかけて再来日した折には、東京で彫師と摺師を見つけ、集中的に自分の作品の制作に励んだ。ラムの木版にかける熱意に打たれた師の伊上凡骨は、「おそらく日本の多色摺木版芸術は外国人たちに乗っ取られてしまうだろう!」と、日本人が木版を低級な複製技法として蔑んでいる事実を嘆いている(「木版画の真価」『早稲田文学』7、1907年5月)。ラムが日本で活動した時期は、ちょうど創作版画運動の初期と重なったが、彼女の独創的な木版作品は日本の同時代の作家に多大な影響を与え、日本における木版の見直しの端緒となった。(M.Y.)(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録)

  画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。

キーワード検索




けんさくけっか

キーワード

ラム

キーワードを含む記事
52件見つかりました。

  荒川修作

  ウーテ・ヴァイス=レーダー

  ルネ・ヴァンサン(ルネ・マエル)

  ヴィック・ジャンティ

  瑛九

  金光松美

  カリグラフィ

  カーネーションと茄子

  「キャバレー・フレーダーマウス」プログラム

  ケネス・グレインジ(ペンタグラム・デザイン)

  作品集第9巻「ステューピドグラム」

  「謝肉祭のおとぎの魔法−シューベルトブントの仮面舞踏会」プログラム

  シャ・ノワール劇場用プログラムの表紙

  クルト・シュヴィッタース

  ローナ・シンプソン

  ジョハン・サンター(ペンタグラム・デザイン)

  スコットランドとイギリスの歌

  地上に

  チャイルドシート

  抽象芸術


<前   次>

徳島県立近代美術館2006