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ほうとうむすこ とおいくにぐににて 放蕩息子−遠い国々にて
ティソの日本美術への関心は1860年代から深かったが、1868年にフランスに一時滞在していた徳川家の貴公子、徳川昭武にデッサンを指導するなど、日本に触れる機会には事欠かなかった。その綿密な情報収集の結果がこの作品にも表れ、まるで実際に日本に行って見てきたかのような具体的な情景が描かれている。放蕩息子のテーマは新約聖書のルカ伝第15章に由来するが、その放浪の舞台の一つを仮説的に日本、それも屋形船で芸者の踊りと歌を楽しむという設定にした、ティソ独自の解釈であると言えよう。このテーマで描かれた油彩画は4点あるが、それらの複製として制作された版画のシリーズのうちの1点が本図である。本図に対応する油彩作品はフランスのナント美術館に所蔵されている。(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録)
カテゴリー:作品
レッド・グルームスとは?【 作家名 】 1937年アメリカに生まれる。1955年、シカゴ美術研究所、56年、ニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチで、56年、マサチューセッツ州プロヴィンスタウンのハンス・ホフマン・スクールで学ぶ。ニューヨーク市在住。グルームスの彫刻と絵画を合成した〈スカルプト・ピクトラマ〉は現代のアメリカ美術で独特の位置を占めている。これらの作品のもつ辛辣なウィット、奇抜さに心を奪われていると、グルームスがアメリカの美術界きっての知的で聡明な美術家であることを忘れてしまいそうである。(「アメリカン・リアリズム」図録 1992年) |
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