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にほんのりょうし 日本の漁師
右下の「蘭夢」、及び摺師西村熊吉(1861−1941)の落款はラムが1912年頃日本で制作した作品の多くに見られる。西村は明治の浮世絵の大家、小林清親(1847−1915)等の摺りを手がけた優れた摺師で、彼との共同作業によるラムの作品は、彼女の作品の中でも完成度が高い。背景のゆるやかに弧を描く橋は、広重の『名所江戸百景』中の《京橋》からの直接の引用か、ビングの『芸術の日本』誌(1888年6月号)の挿絵からの引用であるかもしれない。灰色等の落ち着いた色調と繊細な輪郭線は後のラム作品の基本的構成要素となる。(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録)
カテゴリー:作品
ホックニーとは?【 作家名 】 1937年イギリスに生まれる。1953年から57年まで、ブラッドフォード美術学校で学ぶ。1957年から59年までは良心的兵役拒否者として病院で勤労奉仕。1959年から62年まではロンドンの王立美術学校に学び、金賞で卒業した。1960年のテート・ギャラリーでのピカソ回顧展に刺激を受ける。1963年パリ青年ビエンナーレで版画賞受賞。1964年にはロサンゼルスを拠点にカリフォルニアの生活を描く。1967年から写真をとり始める。1970年には、ロンドンのホワイトチャペル画廊で回顧展を開き、また70年代には舞台装置や衣装のデザインも始める。1980年ニューヨーク近代美術館のピカソ回顧展に感銘を受ける。1982年からはフォトコラージュを制作する。1988年にはロサンゼルス・カウンティ美術館で回顧展。イギリスのポップ・アートのスターとしてデビューし、様々に遷歴を重ねながらも、私的な生活を主題とした具象性を保ち続けている。そんな彼の作品は、単にポップ・アートの枠内におさまり切れない幅の広さを持っている。(「なぜか気になる人間像 徳島県立近代美術館所蔵名品展」図録(埼玉県立近代美術館)1992年) |
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