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こうべ 神戸
バートレットが渡辺木版画店から版行した、日本の風景版画のシリーズの中の1点。左下に「渡辺の落款が見られる。版元渡辺庄三郎は1909年から浮世絵研究会を発足させ、日本における伝統的版画の復興に火を付けると同時に、鏑木清方の門人や外国人作家を起用して、近代的な木版画を創出しようと試みた。バートレットの他にも、フィリッツ・カペラッリ(1884−1950)やエリザベス・キース(1887−1956)等の来日外国人作家の作品を版行している。この神戸の雨の夜景を描いた作品には、広重の『名所江戸百景』の《猿若町よるの景》の構図や人影、小林清親の光線画に見られる明かりの表現などの影響が見られる。雨の表現にも日本の浮世絵に用いられる直線を採用したが、雨に濡れた道に反射する人影や提灯の光の表現には、バートレット独特の水彩画のような抽象的なぼかしを効果的に用いている。(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録)
カテゴリー:作品
自然主義とは?【 美術用語 】 自然対象を様式化したり、観念的な表現を行うのでなく、見えるがままに忠実に再現しようとする芸術制作の態度。自然主義は、自然に価値の原理を置き自然の理想化と相反しないところから写実主義の範疇に入るが、それと同時に、理想化を否定する狭い意味での写実主義とは矛盾する性質を持つ。この用語が特定の流派に結びつけられて初めて用いられたのは、17世紀イタリアのマンフレーディ、ホセー・デ・リベーラなどカラヴァッジオの後継者を指して呼んだ時だが、一般的には、19世紀後半にクールベの影影下に現れた写実主義の新しい傾向を指す。批評家カスタニャリが、1860年代から70年代のサロンに出品されたルパージュやベローの都市の新しい風俗を描いた作品や、マネによるパリの観楽街の描写などを自然主義と呼んだ。これはゾラが、自然科学の実験的方法を取り入れ、個人的感情を排して現実世界の観察を徹底させる文芸の方法を自然主義と呼んだことに対応する。 |
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