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悪の泉−『エスタンプ・オリジナル』誌第6号より



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はんがしゅう おおがらす おおがらす ひょうし

版画集『大鴉』『大鴉』表紙

作家名:エドゥワール・マネ
制作年:1875年
技 法:筆とインクによる転写石版画 厚紙
これらの転写石版画及び蔵書票は、マネが親友のアメリカの作家エドガー・アラン・ポーの詩「大鴉」を解釈して視覚化したもので、製本されていない二つ折り版のページを開くと、左に英語本文、右にそれぞれの場面に応じた挿絵が来るように挿入されている。英語本文の裏には、マネの親友の詩人ステファーヌ・マラルメによるフランス語訳が付けられた。わずか25フランで売り出されたにもかかわらず、売れ行きは芳しくはなかった。主人公のモデルとなったのはマラルメと考えられ、容姿が類似している。わずか18節からなるポーの詩の簡潔さと象徴性をそのまま視覚化するかのように、マネの描写は端的で、細部を黒い影で覆って省略してある。筆でインクを平塗りした転写石版画としてはおそらく最初のもので、デュレやゴンスの日本美術に関する著作に掲載されたような日本の墨絵の影響があると考えられている。特に最後の椅子の場面は最も抽象的で、空の椅子によって詩人の孤独を象徴し、不気味に床に横たわる影は二度と帰らない大鴉の不在感を表している。(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録)


カテゴリー:作品
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メゾチントとは?【 美術用語 】

版画技法。銅版画は、凹版を製版する技法によって直刻法と酸腐蝕法に大別できるが、これは前者の内の一つ。まず版面にニードル等の針状または刀状のもので、縦・横・対角線の各方向に線あるいは点刻線を平行して密接に刻む。ここで版面は、一面ドライポイントのまくれを併う線で覆われる。それを、先のとがったこて状のスクレーパーで削り取りへら状のバニッシャーでつぶし、磨くことによって図像を表わしていく。凹部にインキをつめ、プレス機で紙に刷り上げると、最も磨かれた部分は白く、まくれを完全に残した部分は黒く、その間に磨き加減によって無限の明暗の階調が表われる。これがこの技法の特徴であり、メゾは「半ば」、チントは「色調」の意である。17世紀中頃、オランダのジーゲンによって発明され、イギリスやフランスで豊かな階調を表現できることから主に絵画の複製技法として流行した。20世紀に入ると、ブランや長谷川潔などが創造的なメゾチント版画の制作を行なった。

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