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よあけ はんがしゅう ときのまじゅつ だい1ず 夜明け−版画集『時の魔術』第1図
フランスの版画ルネサンスが最高潮に達した頃、批評家のアンドレ・メルリオは、1898年の著書『多色刷オリジナル石版画』で、リヴィエールの作品の特徴を「自然に対する真率な感情と、線と色彩とをバランス良く組み合わせる感覚が見事に調和していること」であると指摘した。また、「平面的な色使いが浮世絵を想起させる」が、「単純化を求める余り、空想的なデフォルメに陥ることもなく」、「風景の最も装飾的な部分を強調していながら、その詩情をいささかも減ずることがない」と称賛している。リヴィエールは早くから版画の創造的価値に気付き、出版などの商業的分野において、単に複製を生産する手段となってしまっていた多色刷石版画を、モダン・アートの域に引き上げる運動に貢献したが、その契機となったのは浮世絵との出会いであった。この版画集『時の魔術』では、様々な風景の、時によって移り変わる様が実に繊細な感性で捉えられているが、その極端に横長の形式は、日本の屏風絵のように室内装飾画として用いられることを考慮に入れてデザインされた。(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録)
カテゴリー:作品
トリエンナーレとは?【 美術用語 】 「3年ごと」の意味。3年ごとに開かれる展覧会をいう。最も古いのは、1929年に始まった「ミラノ・トリエンナーレ」である。ミラノ・トリエンナーレは、3年に1度開催される国際デザイン美術展。1923年モンツァで開かれた国際装飾美術展が発展したもので、第3回まではビエンナーレ(隔年に行われる展覧会形式)制で、第4回以降、現在のトリエンナーレの形式をとるようになっている。正式には、「国際装飾および現代工業美術トリエンナーレ展」といい、日本は第11回展から参加している。このミラノ・トリエンナーレは、デザインを中心とした国際展であるが、その他にさまざまなジャンルのものがあり、新しいものでは、美術を中心とし、ボンベイで開催される「インド・トリエンナーレ」がある。 |
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