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しょくぜんのいのり じゃんしめおんしゃるだんのげんがによる 食前の祈り[ジャン=シメオン・シャルダンの原画による]
この作品は、シャルダンの最も知られている作品の一つを複製したものである。そのシャルダンの作品はルーヴルに収蔵されており、1740年のサロンに出品された最初の作品は、彼自身の手で、サロンの後、間もなく、ルイ15世に贈呈された。この作品のタイトル「食前の祈り」は、ラテン語に由来し、「祝福あれ」を意味する。即ち、カトリックの信者が、食事の前に唱える祈りの最初の言葉である。画家においては、けっして目新しいテーマではなく、17世紀のオランダの画家がしばしば描いたものである。17世紀の北欧絵画に馴染んでいたシャルダンが受けた影響は、ここに明らかに表れている。祈りの言葉を教え、繰り返させる為に、食卓と彼女の二人の子供たちの方へ優しく体を傾けている母親のまわりに、静物描写の優れた画家であったシャルダンは、数多くの家庭生活の日常的なオブジェを描いている。おもちゃや小皿、フォーク、ポット、柄のついた酒壷などは、母親によって二人の子供たちに支給される食事の時を正確に想起させる。しかし、シャルダンは挿話的なあつかいから脱する術を心得ていた。従って、彼はやさしさにあふれた感動的な作品を創ることができた。彼が版画を通して広めたこの内証は、永遠に保ち続けている聖なるイメージを明らかにしたものである。(「近世フランスの絵画と版画−東京富士美術館コレクションによる」図録 2002年)
カテゴリー:作品
抽象とは?【 美術用語 】 語源はラテン語のアブストラヘレ。対象の構成要素のうち、或るものを他から切り離して、ひき出すこと。絵画や彫刻においても、対象の本質的要素を選び出して描写する点において、多かれ少なかれ抽象の作用が含まれるが、美術上この概念が特別な意義を持つようになったのは、1908年にヴォーリンガーが「抽象と感情移入」において、芸術の根本衝動のひとつとして抽象衝動をあげ、これによって原始民族や東方の諸民族の非抽写的な美術を正当に評価しようとしたことと、1910年にカンディンスキーが、初めて対象的事物を描かない絵画を発表し、1912年には「芸術における精神的なもの」において絵画への道のひとつの極として純粋抽象を論じたことに始まる。これ以降、外的対象的世界を描写しない作品が次々と現われ、非具象(ノン・フィギュラティフ)、絶対、非対象、非再現などと呼ばれたが、最も一般的な呼称として抽象が普及した。また、抽象の出現により、それに対抗して再現的な表現を総括するために具象の概念が使われるようになった。 |
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