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こんぽーとのあるせいぶつ コンポートのある静物
1907年の油彩<アヴィニョンの娘たち>(ゼルヴォスのピカソ作品総目録vol.2 No.18)を境に、ピカソはブラック(1882-1963)とともにキュビスムの実験に取り組んでいく。20世紀美術の絵画の最大の革命ともいえるキュビスムの実験を進めながらも、<貧しき食事>を刷ったドラートルの工房に行かなくても版画制作ができるように小型のプレス機を入手し、ピカソは版画への関心を継続させている。人物も静物も風景も同じ対象物としてとらえて、それを解体し再構築していったのがキュビスムの時期といえるだろう。ここに描かれているのはテーブルのうえにある果物や食器などの静物である。キュビスムの誕生の重要なさきがけとなったセザンヌ(1839-1906)が残した「自然を円筒形と球形と円錐形によって扱う」(3)という言葉に従って、対象物を単純な形態に置き換えていく方法論がよく表れている。(「変貌するひとのすがた ピカソの版画」(コレクション+αで楽しむシリーズ)図録 2006年)
カテゴリー:作品
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アクアチントとは?【 美術用語 】 版画技法。銅版画は、凹版を製版する技法によって直刻法と酸腐蝕法に大別できるが、これは後者の内の一つ。まず銅板に粉末状のグラウンド(防蝕剤)を粗くまき熱して付着させ、その上に液状のグラウンドで描画する。これを酸腐蝕させると、描画部は残り、その背景には網目状の防蝕層を通過した酸によって徴細な点が刻まれる。グラウンドを除去し凹部にインキをつめプレス機で紙に刷り上げると、描画部は白く、背景には砂目状の徴妙な黒点が表われる。普通白く残したい部分から順に描画を重ね腐蝕を繰り返すので、描かれなかった部分はその度に腐蝕が進み、それを印刷すれば、砂目状の黒い調子が段階的に深まっていくことになる。アクアチントの語源は「水」であり、水彩画のように微妙な濃淡を表現できるという特徴を示している。17世紀前半にオランダで発明されたとされており、18世紀にフランス人ル・プランスによって確立された。同じ腐蝕凹版であるエッチングと併用されることも多い。 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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