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おんなのきょうぞう 女の胸像
ピカソは、1944年頃に恋人のマリー=テレーズ、そしてドラ・マールとついに別れた。次の恋人はフランソワーズだったが、彼女も53年にピカソのもとを去る。その少し前に南仏ヴァロリスの陶芸工房で出会ったのがジャクリーヌである。彼女はその工房で店員をしていた。54年から2人は共に住むようになり、55年に正妻のオルガが亡くなると、61年に結婚する。この作品はジャクリーヌをモデルにしている。堅実で献身的にピカソにつくし、妻として晩年のピカソを支えた女性である。恋人であり妻にもなったジャクリーヌは、画家ピカソにとって第一のモデルだったのに違いない。ギリシャ彫刻のような彫りの深い顔立ち、額から長く伸びた鼻、アーモンド形の瞳、濃くて長い眉毛。この作品にも、彼女の顔の特徴がよく表れている。制作された55年にルイーズ・レイリス画廊より販売された。刷りはラクリエール工房。(「変貌するひとのすがた ピカソの版画」(コレクション+αで楽しむシリーズ)図録 2006年)
カテゴリー:作品
メゾチントとは?【 美術用語 】 版画技法。銅版画は、凹版を製版する技法によって直刻法と酸腐蝕法に大別できるが、これは前者の内の一つ。まず版面にニードル等の針状または刀状のもので、縦・横・対角線の各方向に線あるいは点刻線を平行して密接に刻む。ここで版面は、一面ドライポイントのまくれを併う線で覆われる。それを、先のとがったこて状のスクレーパーで削り取りへら状のバニッシャーでつぶし、磨くことによって図像を表わしていく。凹部にインキをつめ、プレス機で紙に刷り上げると、最も磨かれた部分は白く、まくれを完全に残した部分は黒く、その間に磨き加減によって無限の明暗の階調が表われる。これがこの技法の特徴であり、メゾは「半ば」、チントは「色調」の意である。17世紀中頃、オランダのジーゲンによって発明され、イギリスやフランスで豊かな階調を表現できることから主に絵画の複製技法として流行した。20世紀に入ると、ブランや長谷川潔などが創造的なメゾチント版画の制作を行なった。 |
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