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にほんのふうけい 日本の風景
スペイン時代からパリに移ってしばらくの間、グリスはもっぱら諷刺画家として活躍していた。キュビスム時代の友人たちの多くが語っているように、彼は陽気な性格に諷刺的なブラック・ユーモアを併せ持った個性的な人物であったらしい。この作品がどの雑誌に掲載されたのかは知られていないが、白で線の訂正がされていることからみても、実際に挿絵として使われた可能性が高い。西洋では近代以降、「切腹」が「ハラキリ」として、日本人の野蛮なイメージや侍の道徳の不可解さを強調するのに、度々取り上げられたが、この素描はそれをさらに劇的に誇張して表現している。侍であるはずの男が西洋の正装をしているのはおかしいが、何か特別な意味が込められていたのかも知れない。(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録)
カテゴリー:作品
ホックニーとは?【 作家名 】 1937年イギリスに生まれる。1953年から57年まで、ブラッドフォード美術学校で学ぶ。1957年から59年までは良心的兵役拒否者として病院で勤労奉仕。1959年から62年まではロンドンの王立美術学校に学び、金賞で卒業した。1960年のテート・ギャラリーでのピカソ回顧展に刺激を受ける。1963年パリ青年ビエンナーレで版画賞受賞。1964年にはロサンゼルスを拠点にカリフォルニアの生活を描く。1967年から写真をとり始める。1970年には、ロンドンのホワイトチャペル画廊で回顧展を開き、また70年代には舞台装置や衣装のデザインも始める。1980年ニューヨーク近代美術館のピカソ回顧展に感銘を受ける。1982年からはフォトコラージュを制作する。1988年にはロサンゼルス・カウンティ美術館で回顧展。イギリスのポップ・アートのスターとしてデビューし、様々に遷歴を重ねながらも、私的な生活を主題とした具象性を保ち続けている。そんな彼の作品は、単にポップ・アートの枠内におさまり切れない幅の広さを持っている。(「なぜか気になる人間像 徳島県立近代美術館所蔵名品展」図録(埼玉県立近代美術館)1992年) |
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