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せんめんが 扇面画
版画家ブラックモンは1915年に友人のドラートルの家で、日本の陶器を入れた箱の中に詰められていた北斎漫画を発見したことから、西欧のジャポニスムの火付け役として、名を挙げられることが多い。さらに1866年、ブラックモンは北斎漫画などから模写した鳥や花のモティーフや彼自身の作品のモティーフをもとにルソー食器セットをデザインしたが、その和洋折衷の様式は当時のヨーロッパで人気を博し、多くの陶器製造会社がそれをまねた。自由な筆遣いを生かしたこの扇面画は、様式的にルソー食器セットの二つ目のデザインに近く、同じ時期に製作されたと考えられる。雲に見えかくれする月を中心にして、左手に男女のカップル、右手に芥子の花を配されているが、これらのモティーフには意味の上での繋がりはないようである。その寄せ集めの手法はルソー食器セットのデザインでも顕著に用いられている。(「世紀末から 西洋の中の日本「ジャポニスム展」図録)
カテゴリー:作品
チャック・クロースとは?【 作家名 】 1940年アメリカに生まれる。1958年からシアトルのワシントン大学に学び、62年文学士号取得。同年よりイェール大学に学び、翌年に美術学士号、その翌年に美術修士号を取得。1964年から2年間、ウィーンの造形芸術アカデミーに学ぶ。1965年からマサチューセッツ大学の講師をつとめ、67年に同大学のアート・ギャラリーで初の個展を開催する。同年よりニューヨークに移り、視覚芸術学校の講師となる。抽象表現主義の作風から出発し、評価も受けたが、既製のイメージを用いたオブジェの制作を経て、1966年巨大な写真そっくりの人物像を描き始める。1980年にミネアポリスのウォーカー・アート・センター、翌年シカゴ現代美術館、ニューヨークのホイットニー美術館等で回顧展が開かれた。完全に機械的な制作過程による彼の巨大な「肖像画」は、視覚情報の認識という主題を根底に持っている。(「なぜか気になる人間像 徳島県立近代美術館所蔵名品展」図録(埼玉県立近代美術館)1992年) |
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