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しんかい たけぞう 新海竹蔵
1897年仏師の長男として山形に生まれる。1912年高等小学校を卒業後、上京し、伯父である新海竹太郎に師事し、日本的な形態の感覚を重んじた彫刻を制作した。1915年第9回文展に入選、24年第11回院展に「姉妹」が入選、27年日本美術院の同人となる。戦後は木彫乾漆に興味をもち、木彫から出発して独特な技法を生み出し、常に新しい試みを抱いては果敢に挑戦した作家であったといえる。たとえば、木彫を芯にして漆を塗り重ねた、木心乾漆による塑像的な表現や、プラスチックによる彫刻などさまざまに試みた。1955年「少年」で芸能選奨文部大臣賞受賞。1961年桜井祐一らとS.A.S(彫刻家集団)を結成。1963年S.A.Sを解散し、国画会会員となる。1968年死去。(「日本近代彫刻の一世紀 写実表現から立体造形へ」図録 1991年)
カテゴリー:作家
ロマン主義とは?【 美術用語 】 19世紀前半のヨーロッパの美術潮流。ロマンという語は、俗語で書かれた文学を意味した中世フランス語に由来し、そこから非現実的要素だけが取り出されて伝奇的・空想的意味に用いられ、18世紀には悲愴的美、崇高美と結びついた新しい美的感覚をあらわす基本的な概念となったものである。ドイツでは18世紀末から〃イエナ・ロマン派〃によって生活態度における最高概念まで高められた。ここでは、ロマン的現代とは有限と無限、自然と精神の分裂の時代であり、その中で有限なものの中で心情を無限なものと一体化させることは美的態度によってのみ可能であると考えられた。このようにロマン主義とはいわゆる造形活動上の様式概念ではなく、作家の制作態度にかかわるものであるので、特定の形式や統一的様式はもたず、またロマン主義に含まれる作家に様式上の共通点は見られない。代表的作家は、ドイツでは絵画のフリードリヒ、ルンゲ、建築のシンケル、フランスでは絵画のドラクロワやジェリコーらがいる。 |
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