![]() |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| データベースを使った楽しいサービスです。文中のキーワードをクリックすると、解説文があらわれ、同時に検索結果が表示されます。ぐるぐるキーワードをたどって遊んでみてください。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
どうぶつししゅう あるいはおるふぇうすのぎょうれつ 動物詩集、あるいはオルフェウスの行列
ギヨーム・アポリネール著。古くから、動物が主人公の教訓、寓話は数多いが、詩人アポリネールはそんな動物寓話を現代によみがえらせた。詩を書くきっかけは、若きピカソの木版による動物の版画だったが、挿絵は共通の友人であるデュフィが引き受ける。彼にとっては、挿絵をつけた最初の本。ギリシャ神話の神オルフェウスの竪琴の音には草木や猛獣でさえ聞き惚れる。その詩に触発されたデュフィの挿絵は、やや生硬に見えるが、木版画特有の白黒の対比を生かして力強い。それは、フォーヴィスムの作風と同時に、フランスの民衆版画(エピナール版画)を思わせる。野獣派(フォーヴィスム)の一人と言われたデュフィも、猛獣使いのオルフェウスには挿し絵を捧げたのだ。日本でも堀口大學の訳により、デュフィの挿絵付きで出版されている。(『動物詩集 又はオルフェ様の供揃え』一九二五年 第一書房(一九七八年再版、求龍堂))(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)
カテゴリー:作品
抽象とは?【 美術用語 】 語源はラテン語のアブストラヘレ。対象の構成要素のうち、或るものを他から切り離して、ひき出すこと。絵画や彫刻においても、対象の本質的要素を選び出して描写する点において、多かれ少なかれ抽象の作用が含まれるが、美術上この概念が特別な意義を持つようになったのは、1908年にヴォーリンガーが「抽象と感情移入」において、芸術の根本衝動のひとつとして抽象衝動をあげ、これによって原始民族や東方の諸民族の非抽写的な美術を正当に評価しようとしたことと、1910年にカンディンスキーが、初めて対象的事物を描かない絵画を発表し、1912年には「芸術における精神的なもの」において絵画への道のひとつの極として純粋抽象を論じたことに始まる。これ以降、外的対象的世界を描写しない作品が次々と現われ、非具象(ノン・フィギュラティフ)、絶対、非対象、非再現などと呼ばれたが、最も一般的な呼称として抽象が普及した。また、抽象の出現により、それに対抗して再現的な表現を総括するために具象の概念が使われるようになった。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||