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平井楳仙



平川敏夫



平賀敬



平櫛田中



平福百穂



平山郁夫



ヒルシュフェルトマック



広島晃甫



広田多津



広場にて−『エスタンプ・モデルヌ』誌より



日和崎尊夫



■民食瓜図



ビエンナーレ



ビゴー



ビショッフ



美術雑誌「版画とポスター」(レスタンプ・エ・ラフィシュ)



美人(冬の夜更)



ビソネット



ビッグガングセイゾウガイシャ



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みらいはのじゆうたいのことば

未来派の自由態の言葉


作家名:フィリッポ・トンマーゾ・マリネッティ
制作年:1919年刊
技 法:タイポグラフィのシート(4枚)、テキスト
フィリッポ・トンマーゾ・マリネッティ著。これもマリネッティの本。自らの詩論とそれを実践した詩が収録されている。織り込まれた四枚のシートには彼の詩が、大きさも書体も様々な活字で、縦、横、斜め、と大胆に組まれている。まさに「自由態の言葉」。スピードと機械、そして戦争までも賛美し、古いものをぶち壊して、過激に主張を宣言しつづけたイタリア未来派。その考えと表現を伝えるために選ばれたメディアが本であった。豪華な画集ではないし、価値のある「芸術作品」としての版画なんて載っていない。安直な製本で、出版だって自分で作った会社から出している。そのページは一九一八年にアポリネールが試みたカリグラムや、一九五〇年代以降のコンクリート・ポエトリー(具体詩)などの視覚的な詩の実験を連想させもする。が、それよりも、文字組み、タイポグラフィだけなのに、イタリア語が分からない人たちにも未来派の主張を伝えてしまう。そのあくの強さに、うならされる。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)


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けんさくけっか

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徳島県立近代美術館2006