ぐるぐるアートワード
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版画集〈恋人たち〉1. 準クラナッハ選集、“本日休演”による ファースト・ステート



版画集〈恋人たち〉12. …裸にされた花嫁 セカンド・ステート



版画集〈ジャズ〉1.道化師



版画集〈ジャズ〉2.サーカス



版画集〈ジャズ〉8.イカルス



版画集〈聖マトレル〉1.レオニー嬢



版画集〈聖マトレル〉2.テーブル



版画集〈聖マトレル〉3.長椅子のレオニー嬢



版画集〈聖マトレル〉4.修道院



版画集〈石版画集 点より 線より〉5. 線より1



版画集〈ダフニスとクロエ〉9.クロエの接吻



版画集〈ダフニスとクロエ〉11.真昼,夏



版画集〈ダフニスとクロエ〉17.フィレタスの教え



版画集〈ダフニスとクロエ〉41.ニンフたちの洞窟での婚礼の宴



版画集〈ダフニスとクロエ〉42.結婚



版画集〈ドリアン・グレイの肖像〉1. 虹色のスカーフをつけたドリアン・グレイ



版画集〈ドリアン・グレイの肖像〉2. ホース・ランプ



版画集〈響き〉1.赤色の前の二人の騎手



版画集〈響き〉12.即興5



版画集〈響き〉21.騎士の道


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こえのために

声のために

作家名:エル・リシツキー
制作年:1923年刊
技 法:本
ウラジミール・マヤコフスキー著。ロシア・アヴァンギャルドが指し示すものは幅広い。文学、美術、建築、演劇、デザイン、写真などの領域で、イタリア未来派、キュビスム、ダダ、デ・ステイル、バウハウスなどと交流した前衛芸術の巣窟。そのような様々な動きを最も良く特徴づけるのは、マレーヴィッチを中心としたシュプレマティスム(絶対主義)であり構成主義といえる。四角や三角などの抽象的な形態に神秘的な意味を担わせたマレーヴィッチの思想を、リシツキーは洗練されたデザインで現実化する。〈二つの正方形の物語〉は、四角と丸によって構成されている。赤の四角は新しい秩序を、黒の四角は旧態依然とした悪しき体制を表す。最後のページには円の中に赤い四角、すなわち革命のシンボル。明確な社会思想を主張する内容だが、実は子供向けの絵本である。〈声のために〉はマヤコフスキーの十三の詩篇をリシツキーが装丁したもの。詩人と画家の共同制作。声を出して読むための詩である。音を伴うことを前提とした詩句を、文字と線、記号による構成で視覚的なイメージに転換させたレイアウトタイポグラフィの妙は見どころである。更におもしろいのは、一つの詩ごとに、ページの右側にインデックスが付けられていること。ページをとばして一挙に目的の場所まで到達できるという本ならではの特性を、意識的に具現化した形式である。これは、昨今のコンピューターが得意とするランダム・アクセスではないか。さらに、仮想的なコンピューターとは違って、確かな手応えのある物質性を備えている。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)


カテゴリー:作品
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メゾチントとは?【 美術用語 】

版画技法。銅版画は、凹版を製版する技法によって直刻法と酸腐蝕法に大別できるが、これは前者の内の一つ。まず版面にニードル等の針状または刀状のもので、縦・横・対角線の各方向に線あるいは点刻線を平行して密接に刻む。ここで版面は、一面ドライポイントのまくれを併う線で覆われる。それを、先のとがったこて状のスクレーパーで削り取りへら状のバニッシャーでつぶし、磨くことによって図像を表わしていく。凹部にインキをつめ、プレス機で紙に刷り上げると、最も磨かれた部分は白く、まくれを完全に残した部分は黒く、その間に磨き加減によって無限の明暗の階調が表われる。これがこの技法の特徴であり、メゾは「半ば」、チントは「色調」の意である。17世紀中頃、オランダのジーゲンによって発明され、イギリスやフランスで豊かな階調を表現できることから主に絵画の複製技法として流行した。20世紀に入ると、ブランや長谷川潔などが創造的なメゾチント版画の制作を行なった。

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