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悪の泉−『エスタンプ・オリジナル』誌第6号より



『悪の華』のために版刻された14図



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ひゃくとうじょ

百頭女

作家名:マックス・エルンスト
制作年:1929年刊
技 法:コラージュを基にしたコロタイプ 紙(148点 表紙含む)、テキスト(ブルトンによる序文)
マックス・エルンストエルンストコラージュ技法を始めたのが一九一九年。「既製の書物の図版を随意に切りとって貼りあわせるこ作業から、印刷可能な絵画作品をつくりだすこと」(巌谷國士『百頭女』1996年河出文庫)。コラージュは、ピカソパピエ・コレ(貼り紙)やロドチェンコのフォトモンタージュなどとも呼応しながら、新しい絵画世界を生み出す手法として、今に生きている。〈百頭女〉はエルンストコラージュ作品をコロタイプで刷ったものに、詩句のような物語がついている小説である。それらのコラージュは物語に即した説明図などではない。様々なイメージと言葉が切り貼りされたこの物語から、読者はそれそれの幻想的な物語を読みとることができる。コラージュは美術の世界に革新をもたらしたのみならず、文学、小説の新しい地平も切りひらいたのだ。百頭(サン・テート、CENT te^tes)は無頭(サン・テートsans te^tes)の意味をはらんでいる。多くの作者/読者が存在しうると同時に、特定の作者/読者は存在しないのである。〈百頭女〉は、〈カルメル修道会に入ろうとしたある少女の夢〉(一九三〇年)、〈慈善週間〉(一九三四年)とともに、エルンストコラージュ小説(ロマン)三部作をなしている。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)


カテゴリー:作品
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ビュランとは?【 美術用語 】

銅版や木口木版を彫るために用いる彫刻刀。全長約12cmの鋼鉄製の棒で、刃先は斜め45度に切断され、菱形か正方形の断面を持っている。他端から全長の3分の1の部分で折れ曲がっており、その先に木製の握りがついている。使用法は、指で先端の方向を定めながら、握りを手のひらで押し、版面に水平に近く彫り進める。刃先はV字型に版面に食い込み、明快で硬質な線が刻まれる。抵抗の大きいビュランを自在に操り、髪の毛の数分の1の線からあらゆる太さの線までを彫刻するには相当の熟練を必要とする。ビュランは、銅版画の中でも直刻法によるエングレーヴィング版画、そして木口木版画の中心工具であって、鋭い刻線によって繊細で精密な表現を可能にする。ところで、木口木版画も含めて線刻彫版画をエングレーヴィングと総称するが、またこの彫刻刀の名をとってビュランと呼ぶこともある。

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徳島県立近代美術館2006