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さくひんしゅう だい09かん すてゅーぴどぐらむ 作品集第9巻「ステューピドグラム」
ディーター・ロートの活動も、ルシャと並んでアーティスツ・ブックスの原点と言われる。生涯に百点を超える作品を発表したロートは、すでに五十年代から本の制作を始めている。新聞記事の転写、チーズ、チョコレートを用いた版画、スタンプを押した様々なイメージ、文字組や点だけの構成、はたまた電球やソーセージを利用したものなど、その作品はきわめて多岐に渡る。今回出品するのは、ロートがこれまでの作品を編集し直して出版した〈作品集〉からの五点。ルシャに比べると、ネオ・ダダやフルクサスとの関連性が深いと言われる。第十巻の〈デイリー・ミラー〉は、新聞のデイリー・ミラー紙を拡大したものが綴じられている。同じようにして作った小さな豆本も二冊、ダンボールのカバーの中に収められている。身の回りにあふれているマス・メディアの出版物。それを一方で拡大しながら、同時に小さく切り刻む。日々消費されるはかない印刷物を集積して、実用的なダンボールに収納する。そこに現れる本は、マス・メディアに対するロートの愛憎の表現かもしれない。が、同時に感じるのは、単純に、ただ「本」にしてみたいというロートの意志である。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)
カテゴリー:作品
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外光派とは?【 美術用語 】 19世紀フランス絵画史における呼称。ルネッサンス以降ヨーロッパのアカデミックな美術教育では屋内で油絵を完成するのが習しだったが、19世紀に入ると屋外の太陽光の下で油絵を完成しようとする作家が現れた。そうした作家あるいは制作態度を指す。主題としては風景画が多く、具体的な作家としてはヨンキスト、ブーダンなど印象派の先駆的な役割を果した作家を指し、クールベやコローなどを加えることもある。印象派も屋外での制作に専念しているが、普通は外光派と区別し、むしろ印象派の技法とアカデミックな主題を折衷して19世紀後半のパリ画壇で人気を得たサロンの作家たちを指すことが多い。日本ではサロンの作家ラファエル、コランに学んで1893年帰国した黒田清輝を中心として形成された洋画の新傾向とその一群の作家を指す。黒田が帰国するまで主流であった脂派との対比から、紫派、新派、南派、正則派とも呼ぶ。 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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