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おくそこのあお 奥底の青
ジョイス・マンソール著。ルシャやロート、あるいはソル・ルウィットらが時代を切り拓くアーティスツ・ブックスを制作していた一方で、商業的にアーティストの本を刊行する出版社も出始める。パリの出版社ソレイユ・ノアールもその一つ。それらの作品の特徴の一つに、本の装丁、デザイン自体ではなく、そのケース、パッケージに工夫を凝らしている点が挙げられる。〈奥底の青〉は、アレシンスキーの作品。戦後、世界の各地で同時多発的に起こった、抽象表現主義やアンフォルメル、具体などの表現主義的な動きの一つである「コブラ」のメンバーの一人。独特の記号のような、カリグラフィのような形態が画面全体にちりばめられたような作風で知られている。本のケースはコルク製であり、麻のロープで透明のアクリルの円柱とつながっている。円柱の中にはアレシンスキーの版画が封入されている。本の容器をオブジェとして制作するという意図が明確な作品。(「本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで」図録 2002年)
カテゴリー:作品
グルーズとは?【 作家名 】 ロココ絵画の絶頂期にあって、市民の道徳観、倫理観を反映した教訓画を描いた画家。グランドンのアトリエで学んだ。その後、師とともにパリに出てアカデミーの美術学校に入学した。1755年サロンに出品して一躍有名になる。その教訓的、感傷的な作風は広く一般に親しまれた。特にロココ的な感覚をひそめた少女たちの肖像画は愛らしく、その半身像や顔を数多く描いて名声を得た。晩年、革命以後は財産、名声ともに失い、不遇の中で世を去った。(「近世フランスの絵画と版画−東京富士美術館コレクションによる」図録 2002年) |
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