1960年以降国際的な評価を受けたオーストリアのグループで、正しくは、ウィーン幻想的
レアリスム派と訳す。主要メンバーは、ウィーン美術学校の
ギュータースロー(1887〜1973)のもとで学んだヴォ
ルフガング・フッター,アントン・レームデン,
エルンスト・フックス,エーリヒ・ブラウアー,フン
デルトヴァッサー,など。シュール
レアリスムの系譜をひきながら、その基調は華麗な色調と細密な描写技法に支えられた幻想的な
リアリズムにある。総じて意識下の領域への憧憬が色濃くあらわれており、きわめて文学的な絵画世界をつくり出している。