語源的には「美しく書く」という意味で、東洋でいう書にあたる。物さし、コンパス、定規などの補助手段を用いた「レタリング」と異なり、手書きであること本質とする。元来は紙や布に筆やペンで書くことで、碑などにのみで刻んで書くエピグラフィと区別されるが、碑文なども美しく書かれたものは
カリグラフィに含められる。中国と日本において特に高度に発展し、書の線画が読解を離れて鑑賞されるに至り、独立した芸術ジャンルを形成する。またイス
ラム圏でも重視され、コーランの写本やミニアテュールに用いられている。
ミロ、
クレー、
ポロックなど近代絵画のノン・フィギュラティーフ(非具象)の作家たちは
カリグラフィーを作品に応用し、画面に漢字まがいの形象を散在させている例がある。
![](img/art_blog_mark01.gif)
いまクリックまたは、検索したキーワードの解説
クレーとは?【 作家名 】
![](img/space.gif)
1879年
スイスに生まれる。1940年没する。ドイツ、ミュンヘンの美術
アカデミーに学び、当時の前衛的なグループ「
青騎士」に参加、
カンディンスキー等と交流する。初期は神経質でありながらダイナミックな線描で知られ、後に豊かな色彩を用いた作風へと変遷した。キュビスムや
シュルレアリスム、
抽象などの様々な要素を消化し、線と色彩の効果が十分に発揮された高い精神性を持つ独自の画風を確立。ドイツの近代デザインの学校である
バウハウスで教鞭を執り、理論家として多くの作家に影響を与えるなど、今世紀の巨匠の一人に数えられる。
スイスの
ベルンに
クレー財団が設立されている。
![](img/art_blog_mark01.gif)
画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。