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ぐらっし

グラッシ

絵画技法の1つ。グレーズとも呼ぶ。すでに塗られている絵具あるいは地塗りの上に、透明な絵具を溶き油でうすめて薄く塗ること、あるいはこの薄い絵具の膜をさす。光はグラッシを通過して下層の絵具の表面から反射され、それによって特有の深みと輝きを生む。一般的には下層の絵具はグラッシよりも明るく、不透明顔料を含んでいるが、グラッシは透明顔料を用いる。グラッシを施した色は浮き出して見え、不透明顔料を含む色は後退して見える。この技法の歴史は古く、とくに中世においてはテンペラ画や水彩画の技法として用いられている。15世紀に入ると油彩画に応用されるようになり、以来19世紀にいたるまで油彩画は何層にも塗り重ねられた精緻な構造をもつ絵画技法として発展した。日本では俗に「おつゆ」と呼ぶ。


カテゴリー:美術用語
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バロックとは?【 美術用語 】

広義では16世紀末から18世紀初めまでの美術、文学、音楽等の様式や、時代精神を指す。美術においてはルネサンスの後にくるマニエリスムと、18世紀のロココの間にあたる。狭義ではベルニーニをその代表とする1630年頃のイタリアの建築、彫刻、絵画のことを指す。ルネサンスの成果である新しい科学技術によって、交通手段や情報伝達が発達したこの時代、人々の世界観は大きくゆらぎ始めた。古代ギリシア,ローマを模範とする考えはそのバランスを失っていく。しかし、なおかつ新たな統一を目指そうという傾向が生まれた。装飾過多であったり、形をゆがめたり、特定の瞬間に焦点をあてたり、線よりも面や光を重視したりする手法がとられるようになる。それらはおおむね、迫真性をもった劇的な表現を見せているが、この時代の精神の多岐にわたる現われ方は、けっしてひとまとめにできるものではない。この時代の作家たちとして、ベルニーニのほかに、カラヴァジオ、ルーベンス、レンブラント、フランス・ハルスエル・グレコ、ベラスケスらがいる。

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