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どくめんた ドクメンタ
1955年以来、西ドイツのカッセル市で、原則として4年ごとに催されてきた進歩的傾向の国際美術展の名前。第1回展は、カッセル・アカデミーのボーデ教授の提唱で、第二次大戦終了までナチスによって進歩的・前衛的芸術が「退廃」の烙印を押されて国際舞台から著しく立ち遅れてしまっていたドイツの芸術に、再び新しい息吹きを取り戻す目的で組織された。以降、ドイツの国民に世界の現代美術の動向を紹介するのを根本とし、多くの国際美術展のような授賞制度を持たずに、毎回テーマを決め、それに基いて委員会が美術家の人選を行うという方法を採っている。第2回展にはアメリカ部門が設けられ、ニューヨーク派の成果が紹介され、第4回展では、出品作家の3分の1がアメリカ人でその作品の多くが巨大なサイズのものという、アメリカの色面抽象絵画、ポップ・アート、ミニマル・アートが支配的なもので、ドクメンタの歴史にひとつの頂点を画したものであった。画商界の動向への追随など批判も多いが、現行の国際美術展では最も規模の大きいものである。
カテゴリー:美術用語
レディ・メイドとは?【 美術用語 】 「既成品」の意味。近代美術では、オブジェのジャンルのひとつに相当するもので、実用のために作られた既成品に、その最初の目的を離れて別個な意味を持たせたもの。マルセル・デュシャンが、1917年に便器そのものを「泉」と題して作品として提示したのをはじめ、びん掛け、自転車の車輪、シャベルなどを芸術作品として提出したのに端を発している。量産された機械文明の製品をそのまま提示するという点で、そこには一点制作の手仕事であった芸術への批判が込められていると同時に、物体に対する新しい認識への方向性が示されている。デュシャンは、これらを「芸術の非人間化」「物体に対する新しい思考」と呼んでいる。自然物や未開人のオブジェとは異なり、かなり社会性が高いものである。これらは、戦後のジャンク・アート(廃物芸術)やアッサンブラージュ(寄せ集め芸術)、またポップ・アートなどへ大きな影響を与えている。 |
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