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ごせだほうりゅう 二世五姓田芳柳
下総国(現茨城県)に生まれる。旧姓倉持、本名子之吉。明治11年(1878)東京に出て、五姓田義松に師事。洋画を学び、2年後、義松の父芳柳の養嗣子となった。義松が留学のため渡仏した後は、ワーグマンや工部美術学校のサン・ジョヴァンニ、カペレッティに学んだ。明治14年(1881)、第二回内国勧業博覧会に出品。明治18年(1885)芳柳の号を継承。その後、第三回内国勧業博覧会で褒状を得たのをはじめ、明治美術会展や明治33年(1900)のパリ万国博覧会などに出品。パノラマ、ジオラマの制作にもたずさわった。文展の開設後は、歴史画などの依頼画を描くが、展覧会には出品しなかった。(「近代日本画への道程 「日本画」の19世紀」図録 1997年)
カテゴリー:作家
ビュランとは?【 美術用語 】 銅版や木口木版を彫るために用いる彫刻刀。全長約12cmの鋼鉄製の棒で、刃先は斜め45度に切断され、菱形か正方形の断面を持っている。他端から全長の3分の1の部分で折れ曲がっており、その先に木製の握りがついている。使用法は、指で先端の方向を定めながら、握りを手のひらで押し、版面に水平に近く彫り進める。刃先はV字型に版面に食い込み、明快で硬質な線が刻まれる。抵抗の大きいビュランを自在に操り、髪の毛の数分の1の線からあらゆる太さの線までを彫刻するには相当の熟練を必要とする。ビュランは、銅版画の中でも直刻法によるエングレーヴィング版画、そして木口木版画の中心工具であって、鋭い刻線によって繊細で精密な表現を可能にする。ところで、木口木版画も含めて線刻彫版画をエングレーヴィングと総称するが、またこの彫刻刀の名をとってビュランと呼ぶこともある。 |
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