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たに ぶんちょう

谷文晁

田安徳川家の家臣で詩人でもあった谷麓谷の子として江戸に生まれる。名を正安、通称文五郎。写山楼、画学斎などと称した。はじめ、狩野派の加藤文麗、南蘋風を得意とした渡辺玄対に学ぶ。田安家に出仕し、老中松平定信付けとなり画才を見いだされる。定信の命で、巡視に随行して描いた〈公余探勝図巻〉の制作や畿内における寺社の古画などを調査した『集古十種』の編纂に参加。その後、中国の北宗画、南宗画を中心にさまざまな表現を折衷し、また統合した作風を展開した。多くの門人を育て、江戸画壇の大御所的な存在となった。門人には、立原杏所、渡辺崋山、高久靄?香iあいがい)などがいる。(「近代日本画への道程 「日本画」の19世紀」図録 1997年)


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渡辺崋山とは?【 作家名 】

江戸の三河田原藩邸に生まれる。名は定静。字は伯登、子安。幼名は源之助あるいは虎之助。通称を登という。華山と号するが、35歳以後崋山と称した。はじめ狩野派の白川芝山に、ついで谷文晁門下の金子金陵に師事。後に文晁の門に入った。初期は、沈南蘋の影響を受けたが、西洋画法を取り入れた写生表現の他、文晁を受け継ぐように古画を模写し、多様な流派の表現を試みて、自己の表現のなかに溶かし込んでいった。田原藩年寄、江戸留守居役などの藩務をこなしながら蘭学にも関心を強め、高野長英らと研究会「尚歯会」を組織。蛮社の獄で、著作が政事誹謗の罪に問われ、国元蟄居を命じられるうちに自刃した。(「近代日本画への道程 「日本画」の19世紀」図録 1997年)

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