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たかはし しゅう 高橋秀
1930年広島県に生まれる。1950年に武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)に入学するが、半年程で中退する。独立美術協会に出品を重ね、また古茂田守介、駒井哲郎と親交を結ぶ。1961年に第5回安井賞を受賞、62年にはニューヨークのオスグッド画廊の「14人の日本作家」展に出品する。しかし1963年にはイタリアへ渡り、作風が変わる。以後ローマに在住しながら1979年までローマ・ビエンナーレ展、東京国際版画ビエンナーレ展、リュブリアナ版画ビエンナーレ展、クラコウ国際版画ビエンナーレ展などに出品する。1987年には芸術選奨文部大臣賞を、翌88年には第20回日本芸術大賞を受賞する。黒と赤を基調にして構成された、幾何学的で節度あるフォルムと、そこから引き起こされる自由なイメージは、キャンバスにつくられた割れ目ともあいまって、さわやかなエロスを感じさせるだろう。1978年には映画〈エーゲ海に捧ぐ〉の美術監督とスチール写真を担当し、また版画や壁画、モニュメントなども幅広く行っている。(「なぜか気になる人間像 徳島県立近代美術館所蔵名品展」図録(埼玉県立近代美術館)1992年)
カテゴリー:作家
ポップ・アートとは?【 美術用語 】 ポピュラー・アート(大衆芸術)に由来する言葉で、1950年代後半以降、とくに1960年代にイギリス、アメリカで盛んになった現代芸術の最も特徴的な動向のひとつ。イギリスでは、1952〜55年にロンドンのICA(現代芸術研究所)に集まったインディペンデント・グループの中で理論化され、メンバーの批評家ローレンス・アロウェイがポップという言葉を用い始めた。マスメディアや広告に関心を示し、アメリカの大衆文化の影響を受け、伝統や既成の権威への反発、ハイ・カルチャーとサブ・カルチャーの区別を取り払ったことなどが特徴としてあげられ、リチャード・ハミルトンやキタイ、ホックニーなどの作家がいる。アメリカでは、抽象表現主義に反発する風潮の中で現れ、ジャスパー・ジョーンズとロバート・ラウシェンバーグが先駆者としてあげられる。ありふれたイメージやキッチュを用い、また、ダダに根ざしていたため、しばしばネオ・ダダとも呼ばれる。大衆社会のマス・メディアや大量生産消費社会に関心を持ち、ここからアセンブリッジ芸術やハプニングが派生している。 |
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