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なかの よしゆき 中野嘉之
京都市に生まれる。多摩美術大学で学び、横山操、加山又造の教えを受けた。一九七〇年に大学院を修了。在学時代から、新制作協会展に出品。新制作協会日本画部が創画会へと改組したのにともない、創画展に出品。また、所属の違う同世代の作家たちでつくる「横の会」展に参加した。九三年に創画会を離れた後、各地で行われた個展、グループ展で活躍し、京都美術文化賞や芸術選奨文部科学大臣賞を受賞している。二〇〇六年、平塚市美術館で「中野嘉之展」が開催された。現在、多摩美術大学教授として、後進の指導にあたっている。
カテゴリー:作家
エングレーヴィングとは?【 美術用語 】 版画技法。銅版画は、凹版を製版する技法によって直刻法と酸腐蝕法に大別できるが、これは前者の内の一つで最も単純なもの。銅板にビュラン(断面が正方形か菱形の刃をもつ彫刻刀)で線刻し、そのV字型に彫られた凹部にインキをつめ、プレス機で紙に刷り上げる。ビュランで版材を完全に刻り取ってしまうので、ドライポイントのようなまくれもエッチングのような腐蝕による線のくずれもない、冷たく硬質な線が最大の特徴である。単純な技法ではあるが、抵抗の大きいビュランを自在に操り、髪の毛の数分の一の線からあらゆる太さの線までを彫刻するには相当の熟練を必要とする。「エングレーヴィング」とは正に「彫刻する」意である。15世紀前半には、最初のエングレーヴィング版画が登場している。彫刻に用いる刀の名をとって「ビュラン」と呼ぶことも多いが、その場合は同じくビュランを用いる木口木版もその中に含めて考えることができる。 |
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