○ 森山 宏昭(徳島県立近代美術館長)
5名の審査員で喧々諤々(けんけんがくがく)の議論をいたしました。審査結果の受賞理由を順次発表させていただきます。
まずグランプリの「あかまつみお」さんにつきましては、ダンボールという素材と日常の温かみが素直に結びついており、広く好感が持てる作風と安定感が各審査員より評価されました。本当におめでとうございました。
つづいて、準グランプリの「石田里茉(いしだりま)」さんは、初挑戦という不安を感じながらも前向きに大作に取り組む心情が伝わる表現であることが高く評価されました。
続きまして、チャレンジ奨励賞の「Hiro.」さんは、油絵具の力を感じる正統派絵画の魅力を評価させていただきました。
また同じ奨励賞の「熊野世璃菜(くまのせりな)」さんは、課題も何点か見受けられますが、大作に挑んだ勇気を評価いたしました。引き続きご努力をいただきたいと思います。
同じく奨励賞の「ひらたるん」さんは、5メートルの長さをうまく使って自分に適したふさわしい表現を行っていたということが高く評価されました。
最後に、MIP賞の「蓮花(れんげ)くらぶ」でございますが、こちらは各所に仏画が配置されており、問答無用のインプレッションを各審査員に与えたということです。
以上が受賞者の決定理由でございます。
総じて見たところ、それぞれ皆さん方、選にもれた方もそれぞれに訴えるところが多くございました。これからも引き続き積極的に挑戦いただければありがたいと思っております。
簡単ではございますが、受賞理由と簡単な評価をさせていただきました。ありがとうございました。